新プラズマプロセスによる技術革新

第4の物質状態 プラズマ

プラズマとは正の電気を帯びた粒子(正イオン)と負の電気を帯びた電子とが, 電気的に中性として分布している粒子集団のことを言います.気体にエネルギー を加えていきますと,気体の分子は原子に解離し,さらに原子は正イオンと電子 に電離することによってプラズマを作ることが出来ます.最初にプラズマを作り 出したファラデーはプラズマを固体,液体,気体に続く第4の物質状態と定義しました.

物質の生成や処理としての プラズマの利用

現在,プラズマはプラズマプロセス技術として幅広い分野に利用されています. 例えば基板への蒸着(メッキ)やエッチング,材料の加工,先端的電子デバイスの作成 ,種々の重合膜(ポリマー膜),ダイヤモンド膜やニューカーボン(フラーレン,ナノチューブ) などの新材料の創成などに応用されています.しかし,これまでの気体中から発生するプラズマ (気相プラズマ)では,蒸着する物質を大量に合成することや熱に弱い材質に応用することは 困難とされてきました.